津波フラッグとは?海水浴場で見たらすぐ避難する理由と行動

まず覚えておきたいこと
  • 赤白の格子模様の津波フラッグを見たら、警報の種類を確認する前に海から離れ、安全な場所へ避難します。
  • 遊泳中はただちに海から上がり、海岸から離れた後は誘導に従って高台や津波避難場所などへ避難します。
  • 荷物やレジャー用品を回収するために海岸へ戻らず、特に子ども連れでは子どもと速やかに安全な場所へ移動することを最優先にします。
  • 海岸で強い揺れや、弱くても長くゆっくりとした揺れを感じた場合は、津波フラッグや津波警報を待たずに避難します
  • 津波警報・注意報が解除されるまで海岸へ戻らず、揺れを感じていなくても旗を見たことを避難開始の合図にします。

海水浴場や海岸で過ごしているとき、赤と白の格子模様の旗が掲げられているのを見たことはありますか? もし見たことがあるというのであれば、大変なことなのですが、これは「津波フラッグ」と呼ばれるもので、大津波警報、津波警報、津波注意報が発表されたことを海岸にいる人へ視覚的に知らせるための旗です。

海岸では、波や風の音によって防災行政無線やサイレンが聞こえにくいことがあります。また、海に入っている最中はスマートフォンを手元に持っていないことも少なくありません。そのため気象庁では、2020年6月から海水浴場等で赤白の格子模様の「津波フラッグ」を活用し、津波警報等を視覚的に伝える仕組みを進めています。

津波フラッグを見かけたら、海からすぐに離れて避難を開始する。当然のことながらこれが最も重要な行動となります。

津波フラッグとは?赤白の格子模様で津波警報等を知らせる旗

津波フラッグとは、気象庁が発表する大津波警報、津波警報、津波注意報が発表されたことを、海岸にいる人へ知らせるための旗です。デザインは、長方形を4つに分けた赤と白の格子模様です。

津波フラッグ

気象庁によると、津波フラッグのデザインは国際信号旗の「U旗」と同様です。U旗は国際信号旗として用いられ、海外では海からの緊急避難を知らせる旗として使われている例があります。そのため、日本語の音声アナウンスを聞き取れない外国人や、聴覚に障害がある人にも、津波警報等が発表されたことを視覚的に知らせる手段になります。海水浴場では、陸上とは異なる情報伝達上の難しさがありますが、津波フラッグによって、聴覚に障害がある人だけでなく、波や風で音が聞き取りにくい遊泳中の人や外国人にも津波警報等を伝えられるとしています。

海水浴場や海岸付近でこの旗を見た場合には、津波に関する警報等が発表されたサインとして受け止め、すぐ避難を始めてください。

津波フラッグは大津波警報・津波警報・津波注意報で掲出される

津波フラッグは、津波警報だけを知らせる旗ではありません。気象庁では、大津波警報、津波警報、津波注意報をまとめて「津波警報等」と呼んでおり、これらが発表されたことを津波フラッグで知らせます。つまり、津波フラッグが掲げられているときは、少なくとも海岸や海の中にとどまり続ける状況ではありません。

津波注意報であっても、海の中や海岸付近では強い流れが発生する可能性があり、危険です。旗を見たら、警報の種類をその場で細かく確認してから行動しようとせず、まず海から離れて安全な場所へ移動することを優先してください。

海水浴場で津波フラッグを見たらすぐ海から上がる

遊泳中に津波フラッグを見たら、ただちに海から上がり、海岸から離れて安全な場所へ避難してください。避難を遅らせる行動は避けましょう。津波警報等が発表されている状況では、すぐに海から上がり、海岸に出た後は、ライフセーバーや海水浴場の係員、自治体などの誘導に従い、高台や津波避難場所などの安全な場所へ避難します。

津波フラッグを見たらすぐに海から上がる


砂浜に置いた荷物やレジャー用品を回収するために海岸へ戻ることも避けてください。
津波フラッグを見たときは、持ち物よりも自分の命を優先する。この判断が重要です。

地震の揺れを感じなくても津波フラッグが出ることがある

津波というと、「強い地震の揺れを感じたあとに来るもの」と考えてしまうかもしれません。しかし、津波を発生させる地震が遠く離れた海域で起きた場合、日本の海岸では地震の揺れをほとんど感じない、あるいはまったく感じないことがあります。それでも津波が日本沿岸へ到達する可能性はあります。
そのため、海水浴中に地震を感じていなくても、津波フラッグが掲げられた場合には「自分は揺れを感じていないから大丈夫」と判断してはいけません。
津波フラッグは、気象庁から津波警報等が発表されたことを視覚的に知らせています。
揺れを感じたかどうかではなく、旗を見たこと自体を避難開始の合図として行動します。

津波フラッグはライフセーバーが振る場合も建物から掲げる場合もある

津波フラッグの掲出方法は、海水浴場によって同じとは限りません。海岸や津波避難ビルなどでライフセーバー等が旗を掲げたり振ったりする場合があります。

津波フラッグを見たらすぐ避難

また、海岸近くの建物から旗を垂れ下げて掲出する方法もあります。そのため、「旗竿に掲げられていなければ津波フラッグではない」と思い込まないようにしましょう。赤と白の格子模様の旗が海岸で掲出されていることに気付いたら、どのような掲出方法であっても津波警報等の伝達である可能性を考え、速やかに避難します。

津波フラッグを見たら荷物を取りに戻らず避難を優先する

海水浴場では、砂浜にスマートフォン、財布、着替え、浮き輪、ビーチバッグなどを置いている場合があります。津波フラッグを見たときに、「荷物だけ取ってから逃げよう」と考えるかもしれません。しかし、津波が迫っている可能性がある状況では、避難を遅らせる行動を避けることが重要です。
特に子ども連れの場合には、子どもとともに速やかに安全な場所へ移動することを最優先にします。

津波フラッグがなくても強い揺れや長い揺れを感じたら避難する

津波フラッグは重要な情報伝達手段ですが、「旗が出るまで避難しなくてよい」という意味ではありません。海岸付近で強い地震の揺れを感じた場合や、弱くても長くゆっくりとした揺れを感じた場合には、津波警報や津波フラッグを待たずに避難します。
津波が沿岸へ短時間で到達する地震では、警報の伝達や旗の掲出より先に避難を始めなければ間に合わない可能性があります。
揺れを感じたら自分で避難を開始し、揺れを感じていなくても津波フラッグを見たら避難する。
この二つをセットで覚えておくことが大切です。

海水浴場へ行く前に津波フラッグのデザインを覚えておく

津波フラッグは、実際に津波警報等が発表されてから初めて意味を調べても間に合いません。海水浴や海岸レジャーへ出かける前に、「赤と白の格子模様の旗は津波フラッグ」と覚えておくことが重要です。特に子どもと海へ行く場合には、事前に旗の意味を家族で共有しておくとよいでしょう。

「この旗を見たら海から上がって逃げる」と短く伝えておけば、大人と子どもが別の場所にいる状況でも行動につながりやすくなります。

あわせて、海水浴場に着いた時点で高台の方向や津波避難場所、避難経路を確認しておけば、津波フラッグを見たときに迷わず行動できます。

津波フラッグを見たときの行動を順番で覚える

  1. 赤白の格子模様の津波フラッグに気付く
  2. 遊泳中ならすぐ海から上がる
  3. 砂浜や海岸から離れる
  4. 荷物を取りに戻らない
  5. ライフセーバーや自治体などの誘導がある場合には、それに従う
  6. 高台や津波避難場所など安全な場所へ避難する
  7. 津波警報・注意報が解除されるまで海岸へ戻らない

一方、強い揺れや長い揺れを感じた場合には、津波フラッグの掲出を待たず、この行動を始めます。

まとめ|海水浴場で津波フラッグを見たら「すぐ海から離れる」

津波フラッグは、大津波警報、津波警報、津波注意報が発表されたことを、海水浴場や海岸にいる人へ視覚的に知らせるための旗です。赤と白の格子模様が特徴で、波や風によってサイレンや防災行政無線が聞き取りにくい状況でも、遠くから確認できるデザインになっています。

津波フラッグ

遊泳中や砂浜にいるときに津波フラッグを見た場合には、警報の詳しい内容を調べることよりも、まず海から離れて安全な場所へ避難することを優先してください。
また、津波フラッグが掲げられていなくても、海岸で強い揺れや弱くても長い揺れを感じた場合には、自分の判断ですぐ避難します。

「赤白の格子模様を見たら、すぐ海から離れる」。

海水浴や海岸レジャーを楽しむ前に、この一つのサインを家族全員で覚えておくことが、いざというときの迅速な津波避難につながります。

よくある質問

Q
津波フラッグとは何ですか?
A

津波フラッグは、大津波警報・津波警報・津波注意報が発表されたことを海岸にいる人へ視覚的に知らせる、赤と白の格子模様の旗です。波や風でサイレンが聞こえにくい遊泳中でも、津波の危険を目で確認できます。

Q
地震の揺れを感じていなくても津波フラッグを見たら避難しますか?
A

はい。遠く離れた海域で発生した地震による津波では、日本の海岸で地震の揺れを感じないことがあります。津波フラッグを見たら、揺れを感じていなくてもすぐ海から離れて安全な場所へ避難してください。

Q
津波フラッグが出ていなければ海岸にいても大丈夫ですか?
A

いいえ。海岸で強い揺れや弱くても長い揺れを感じた場合は、津波フラッグや津波警報の伝達を待たずに避難します。「揺れたら旗を待たず逃げる」「揺れていなくても旗を見たら逃げる」と覚えておくことが重要です。

参考資料・出典

情報確認日:2026年9月3日

津波

小林 裕(こばやし ゆたか)
保有資格:防災士(登録番号:第318434号)
認証機関:特定非営利活動法人 日本防災士機構

元日という特別な日。
幸せな日常や時間が一変し、理不尽に日常や大切な家族・知人を奪われた能登半島地震。
あまりのショックとその現実を前にして、「自分に何ができるのか」を深く自問自答した末に防災士の資格を取得し、防災・減災活動をスタートさせました。

また、本職であるマーケティングの分野で培った「情報を分かりやすく、正確に必要としている方へ届ける」という専門知見を活かし、一人でも多くの方に確かな防災情報を届けたいという想いから、当サイトの企画・運営に至っております。

小林 裕をフォローする
タイトルとURLをコピーしました